北海道バケーションフォトグラファーヤス松尾(Instagram)です。
10月2日〜7日の6日間、シンガポールからお越しのZairani(ザイラニ)ファミリーをアテンドし、北海道の観光撮影ツアーにまわってきました。
今回はその6日間の模様、私自身が感じたことをお届けしてまいります!
会うまでにWhatsAppで旅の計画のやりとり
まず実際に彼らが10月2日に北海道の新千歳空港に来るまで、6日間の旅で道内のどこに行きたいかを入念にメッセージのやり取りをし、旅の計画について話し合いました。
外国人の方とメッセージするのに最適なアプリは「WhatsApp」
日本でいうLINE的アプリです。
今後外国人の方々とメッセージをされる機会が多くなる方はインストールしておいて損はないアプリの一つでしょう。
♣https://www.whatsapp.com/?l=ja
↑実際にZairaniさんから受け取った希望ルートです。
私はこの頂いた希望ルートを元にマップを作成しました。
やはりウェブサイトの地図上で見る北海道の距離と実際の距離は異なります。
決して一日で行ける距離ではない希望ルートについては、私から変更の提案を送り、効率的に多くの撮影スポットを行けるようプランを作っていきました。
そして以下のような6日間のプランが出来上がりました。
北海道民でも行きたいと思う贅沢な観光ルートの完成です。
北海道にまだまだ少ないハラルフード
全く会ったこともない人と6日間同じ車で移動し共に旅の時間を過ごすということ自体人生で初めての経験ですが、さらに人生初のコトがあったのです。
それはザイラニファミリーはイスラム教徒ということ。
イスラム教は世界最大の宗教で、アジアではマレーシアの方々が多いことで知られています。
彼らは絶対に豚肉を食べませんし、ベジタリアンの方も多いです。
アルコールも飲みません、またアルコールが含まれている調味料もNGです。
ですので食事をするレストランにも注意する必要があったのです。
彼らが食べられるレストランには「ハラルフード」と呼ばれるイスラム教の方でも食べられる食材を使用している証明のマークを持っています。
しかし「北海道 ハラルフード」で検索すると、札幌にはいくつかの店舗が見つかりましたが、札幌市以外にはなかなか見つける事ができませんでした。
ほぼ無い、に等しいと思います。
新千歳空港でお出迎え
10月2日8:30AM
新千歳空港の国際線到着ゲートに着いた私は自作したウェルカムボードを持参し、ザイラニファミリーがゲートから出て来ることを待ちました。
待つこと30分…
9時頃にザイラニファミリーがゲートから出てきました!
挨拶などをかわし、車にご案内。
ザイラニファミリーは全員で7名です。
旅の模様ダイジェスト
6日間で巡ったスポットは全部で25ヶ所。
その中から一日1スポットでダイジェストにしてみました。
ピンクのスポットがピックアップした写真の模様です。
一日目
①新千歳空港
②千歳アウトレットモール・レラ
③千歳水族館
④ホテルナトゥーバルト富良野
二日目
①ファーム富田
②吹き上げ露天の湯
③青い池
④北の嵐山
⑤JRイン旭川
三日目
①黒岳ロープウェイ
②流星の滝
③小樽マスジドノル
④スマイルホテル小樽
↑奇跡的にこの日雪が降ったのです!
とても喜ばれておりました。
四日目
①龍宮神社
②小樽オルゴール堂
③余市山本果樹園
④神威岬
⑤ニセコノーザンリゾートアンヌプリ
地元の幼稚園児と一緒に写真を撮ったりもしました。
このように旅行の時の地元民との触れ合いは本当に素晴らしい体験だと感じました。
ただ写真を撮っているだけの私も心があたたまります。
五日目
①ニセコ乗馬
②洞爺湖
③ホテル滝本イン
六日目(最終日)
①登別地獄谷
②登別伊達時代村
③白老アイヌ民族博物館
④札幌
という毎日予定つめつめの贅沢旅行となりました!
ほどよいバラバラ行動
私がザイラニファミリーと会ってすぐに思った事があります。
それは「日本人同士のフループ旅行のように固まって歩かない」ということ。
日本人同士の旅行であれば基本みんな近い距離を保ってみんなで同じ場所を見に行きます。
誰かが靴紐をほどけて結んでいる時も、他の人は次の場所へ進まず、結び終わるのを待っています。
しかしザイラニファミリーには真逆です。
「見たいものを見る」という気持ちの通りに進んで行きます。
シンガポールの方々の特徴なのか、それともザイラニファミリーの特徴なのか、はたまたみんなと同じペースで歩くというのが、日本人独特なのかはわかりませんが「みんなバラバラ行動で自分が見たい場所を自由に見る」ということに驚きました。
一方振り返ると…
お土産コーナーでラベンダーグッズを一人で眺めていたり。。
お父さんは動画撮影に熱中しております。
団体旅行ではありますが、ほぼ単独旅行にも近いです笑
なのでなかなか「集合写真を撮る」という感じではなく、それぞれが楽しんでいる様子を撮影していきました。
彼ら自身も家族旅行ですが、あまり家族みんなでの写真を撮るつもりはあまり無いようでした。
ここも日本人とは違う感覚です。
日本人の場合必ず1スポット1枚は集合写真を撮りますよね。
ムスリムの方が楽しめない分野がある…観光アイランド北海道の反省ポイント
ムスリムのザイラニファミリーと6日間見ていて圧倒的に彼らが楽しめていないであろう分野を見つけました。
それは「食」です。
そもそも彼らが食べられるハラルフードを提供している店舗が非常に少ないことが挙げられます。
彼らはコンビニで角食パンとジャムを買って食べたりしていました。
せっかくの北海道旅行なのに角食パンだなんて…
三日目小樽に行った際ランチでイスラムの方も食べられる海鮮丼のお店に行ったのが彼らの最初のレストランでの食事でした。
つまり一日目と二日目はきちんとした食事をとっていないはずです。
食を存分に楽しんでいない彼らを見た時、また一つ北海道の課題が見えました。
「札幌市以外にもハラルフードレストランを増加するべき」と感じました。
直接接することでネットでの検索や統計データを見るだけでは知り得ないインバウンドの実態を見ることができる
私たちはインバウンドの情報やデータを気軽にインターネットで調べることができ、その数値を見ただけで「外国人旅行者の実態を把握できた」と思いがちです。
今回私が6日間の旅行で彼らを撮影巡りすることで、外国人旅行者が何に興味があり、どんな点で喜ぶかというポイントを直接感じることができたことは非常に大きな経験となりました。