今からでも間に合うアジア冬季競技大会2017へのインバウンド対策「飲食店編」




 

民泊研究科・民泊カメラマンのヤス松尾です。
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ついに今月19日から26日にかけて北海道の札幌と帯広が開催地となってアジアの様々な国が集う冬のスポーツの大会「2017年アジア冬季競技大会」が行われます。

c006-008-s(↑大倉山ジャンプ競技場)


開催地の札幌と帯広の位置はコチラ。
約210kmの距離。車移動だと4〜5時間が道民の想定所要時間。

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同じく今週6日*からは、世界中から観光客が訪れ日本人よりも外国人旅行者の方が多く街を歩いているというカオスシティ札幌へ変貌する恒例イベントさっぽろ雪まつり」がスタートします。
*大通り・すすきの会場は6日から開催。観光客にはあまりアクセスが良くない、つどーむ会場は既に開催中

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というように、今年の2月は雪まつりと冬季アジア大会のダブルパンチで、道内の飲食店やサービス業は集客増加を見込める大きなチャンスでもあると同時に、これを機にインバウンド対応力も増し、2020年の東京オリンピックへの大きな予行演習にもなりえる貴重なタイミングに私たち道民は出くわしているわけです。

今後インバウンドへの注力を増していく日本。
もうお店のお客様を日本人だけに意識する時代は終了です。

本日は全ての外国人観光客が利用する「飲食店」で、残り数日後で開催される近々な状態でもすぐにインバウンド力をアップできる方法をまとめてみました。

もちろん
全ての飲食店経営の方が実践するべきだ、というお話ではありません。

オーナー様や店長のご意思で自分のお店の客層を設定することはもちろん大きな前提であり、そこに意見するものではありません。

 

ですが
・東京五輪に向けて外国人対応力をつけたい、何をするべきかわからない
・外国人が何を望んでいるのかわからない
・外国人の方にも来て欲しいが英語が話せないから無理だ。
と思われている方はぜひとも、その既にお持ちのオープンマインドを胸に秘めているだけでなく実践してみてください。

インバウンド事業はやって来るものではなく、自らが向かって行くしかありませんが、一切難しいことではありません。

あなたの住んでいる街に、日本初体験の外国人の友人がはるばる遊びにきてくれることに。
そんな時あなたはどこに連れていってあげて、何を一緒に食べに行こうか考えると思います。

インバウンド事業はその「自分の街をいかに楽しんでもらえるか」という気持ちの延長なのです。

 

Today’s World Without Border Topic
「今月開催の北海道ビッグ2イベントにもまだ間に合い、すぐに実践出来るインバウンド対応リスト〜飲食店編」

①店内全面禁煙化

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47都道府県の中でもトップクラスで喫煙率の高い北海道。
2016年の喫煙率は男女共に日本一。

さらには禁煙の流れが社会的に浸透しつつある中、2016年は前年度よりも喫煙者が逆に増加したという調査結果も。
タバコを好む方々が多い土地柄というのもありますが、海外目線で言えばこれだけの観光都市で飲食店内で堂々とタバコが吸えるのも珍しいです。

海外先進国では公共の場所や飲食店では全面禁煙が普通で、吸いたい人たちは屋外に出て吸うのが一般的。

タバコへの意識を日本基準ではなく世界基準で考え、飲食店舗内では禁煙が普通という外国人の方が、自分のお店でも居心地よく食事を楽しんでもらいたいという目的ならば、店内から灰皿を撤去するという簡単なアクションでも大きなインバウンド対応の一つだと思います。

 

②英語メニューの作成

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英語表記のメニューは今後外国人旅行者をターゲットにしている、していないに関わらずサービス業としての標準装備ではないでしょうか。
たとえスタッフの方が英語を話せなくても、英語のメニューがあるだけで旅行者の方はオーダーが可能です。

そして現在の札幌市内の飲食店では英語メニューを置いている店舗自体珍しいので、英語メニューを作成した後は、お店の前に「We have an English menu (英語のメニューあるよ〜)」の看板をお店の前に立てかけるだけでも集客効果はあると思います。

インターネットで「英語 メニュー 飲食店」で検索すると多くの飲食店向けの英語メニューを作成する業者が出て来ますし、SNS(Facebook・Twitter)で、日本語が出来る同じ地域在住の外国人の方を探してメッセージを送り、個人的にメニュー作成を依頼するのも良いでしょう。

 

 

③クレジットカード対応

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クレジットカード対応店が少なすぎる現状は北海道のみならず日本が掲げる一つの課題。
多くの飲食店の方がクレジットカードを嫌がる原因として以下のことが挙げられます。
・カード手数料

例えばあなたがお友達と飲み会へ。
お会計は1万円でした。

クレジットカードで会計した場合、あなたが支払った1万円は直接その店舗へ送金されるのではなく、店舗によって異なりますが、およそ3〜7%の手数料をVISAやマスターカードなどのカード会社が受け取り、残りの金額をお店が受け取る仕組みになっています。

 

・入金の遅れ

クレジットカードで支払ったお金は、上記でご説明した手数料をカード会社から引かれ、1〜2ヶ月後にお店に入金されます。


そのためお店の扉にはクレジットカードのステッカーが貼ってはいるものの、店舗によっては

ランチタイムのクレジットカードは受け付けていない
5,000円以上の会計からでないとカードは使えない
とカード利用を断られることも。

しかしこれらは店舗が決めた勝手なルールであり、カード利用に制限をつけるのは規約違反でもあります。
私自身現金は日常的に全く使わず、コンビニの100円のガムの買い物ですら、電子マネーやクレジットカードを使うのですが、カードが使えるかどうかもお店選びのポイントにしています。

しかしそんなお店側のクレジットカードに対するネガティブポイントを解消してくれるのがコチラです。
↓「Square(スクエア)」


↑気になる方はバナーをクリックしてみてください。
スマホやiPadのイヤホンジャックに差し込むだけですぐに使えるクレジットカード決済端末です。

月額費用もかかりませんので、アカウントだけでもサクッと作ってみてはいかがでしょうか。

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これなら設備も不要ですし、必要なのは¥4,980のスクエアカードリーダーを購入するだけ。
申し込みも全てネットで15分もあれば完結出来ます。

クレジットカードなら一番スマートに終わらせたいお会計という時間を現金よりも圧倒的に早く終わらせられます。

クレジットカードの国際ブランドVISAのデータによるクレジットカードメイン利用率はアメリカが60%に対し、日本はわずか20%。
80%の方が現金主義という結果に。

国際都市にクレジットカードはつきものです。

 

一週間で外国人旅行者ウェルカムへの変貌シナリオ

最後に…
①現在は店内喫煙OK→せっかくの美味しい料理の香りとニコチン臭がMIX。
②英語メニュー無し→外国人の方が突如来店されても、絶対に理解できないとわかりながらも日本語メニューをさしだす。
③食べログにはクレジットカード対応→実際に使えるのは夜のディナータイムのみで更に¥5,000以上の会計でないと利用不可。
という店舗状態でも、わずか一週間で一気に最先端のおもてなし飲食店へ変貌できるシナリオを作ってみました。

決して無理矢理なシナリオでもありませんので、ご参考にしていただけると幸いです。

●1日目
・店内の灰皿を全てゴミ箱へ(所要時間5分)
・スクエアのアカウント作成&カードリーダー購入(所要時間30分)
・SNSで同地域に住み日本語の理解できる外国人の方を見つけ英語メニュー作成依頼(所要時間60分)

●2日目
・SNSで繋がった外国人の方に直接店に来てもらい、作成費・依頼内容等イメージの打ち合わせ

●3日目
・英語メニューあります&クレジットカード対応表記のPOP作成

●4日目
・英語メニューを作ってくれている方をお店に招きディナーを振る舞ってよりお店のイメージを理解してもらう

●5日目
・スクエアの端末が店舗に到着。試しに自分のカードでテスト決済。
・プレ完成した英語メニューを持って来てもらい最終調整。

●6日目
・本完成した英語メニューを持って来てくれる。

●7日目 結果
①店内の灰皿はゼロ
>>>食材・料理の香りが店中を走り回る

②クレジットカード決済可能
>>>スクエア端末は持ち運びも可能なため、お客様にテーブルに座っていただいたまま目の前でカード決済可。現金でのテーブル会計の場合レジから2往復必要だったのが、今後は1往復でOK。

③必要数の英語メニューをコピー&ラミネートし、いつ外国人の方が来ても渡せるようスタンバイ。
>>>この時メニューを作ってくれた外国人の方とはすでに友人になっているので今後も外国人目線のアドバイザーとしても意見を聞けるかも。お礼に自慢の料理の振る舞いも忘れずに。

「店内全面禁煙・英語メニューあり・クレジットカードいつでも使用可能」とうたっている飲食店は札幌市内では確実に少数派に入ります。
日本全体で見ても、外国人旅行者を意識しているアンテナの高い店舗となるのではないでしょうか。

日本を訪れる外国人旅行者の方々は
・クレジットカード決済
・英語メニュー
を強く望んでおります。